Issue|計画のはじまり
本計画地は、都内の密集した住宅地に位置する狭小敷地である。
高い利便性を享受できる都市立地である一方、周囲を建物に囲まれ、採光や眺望の確保が困難な環境にあった。 


Context|敷地固有性
敷地の向かい側には、斜面地に残る緑豊かな谷地形が広がっていた。
都市の中にありながら、遠景として自然の広がりを享受できる稀有な環境条件を有していたのである。 
Concept|設計思想
緑の残る谷に開く

都市で暮らすことは利便性と引き換えに、光・風・眺望を失うことでもある。
本計画では、その常識を反転させた。
向かいの斜面に広がる緑へと視線を導くことで、この場所にしかない自然環境を住空間へ取り込む構成を採用した。
Design Strategy|設計への工夫
断面構成|谷に向かう立体配置
谷地形との関係を最大化するため、機能を垂直方向へ再配置。
・1階:寝室
・2階:ガレージ・サニタリー
・3階:LDK
・屋上:テラス
とすることで、生活の中心を最も眺望条件の良い上層へ配置した。
採光計画|上部開口
LDKは大開口を斜面側へ向けて設置。
密集地でありながら、安定した自然光を確保している。
窓位置・開口サイズ・天井高さを調整し、視線が自然と谷の緑へ向かうよう設計。
都市の隣棟ではなく、遠景の自然を日常視界とした。
プライバシー制御
開口は緑側へ大きく、隣地側は抑制。
視線の抜けと遮蔽を同時に成立させている。 
屋上テラス|空への開放
最上部にはテラスを配置。
都市の屋根越しに空と緑を感じられる外部居場所を確保した。
ガレージ配置|都市応答
2階にガレージを組み込み、前面道路条件と敷地奥行を有効活用。
都市生活機能を断面構成に統合している。
Back to Top